シリーズ手をつなごう【介護の現場から①】

2018/01/31

住み慣れた地域で暮らし続ける~認知症とともに~

 

【90歳代の女性Aさんの事例】
Aさんは20代で結婚し、2人の子宝にも恵まれ専業主婦として子育てや家庭の切り盛りをしてきました。
 高齢になるにつれ物忘れの症状があらわれ、長年連れ添った夫が他界すると急速に進行。一人での生活が難しくなり、同じ市内で暮らす長男宅で同居生活を送ることになりました。
 症状の進行とともに徘徊や転倒を繰り返し、現在は左右の大腿骨骨折により寝たきりの生活ですが、家族による丁寧な支援や介護サービスを利用しながら認知症や周辺症状に大きな変化はなく落ち着いて過ごされています。
 家族は昼夜を問わないおむつ交換や食事などの対応に追われていますが、いつも生活の中心にはAさんがいます。何をするときも丁寧に声かけをして、Aさんの意思を確認しながら接しています。食事や排せつはできるだけベッド上で行わないように努め、家族の優 しさにAさんも笑顔で「ありがとう」と答える。
そんなやりとりを見るたびに、「しあわせのおすそ分け」をいただいています。そして、認知症になっても「住み慣れた地域で生活を続けていくためにはどうしたらよいのか?」という大きな問題の答えが見つからない中、少しだけヒントをいただいたような気がしま す。

みうら訪問看護ステーション ケアマネージャー
内藤 淳