【平和特集】平和を学ぶバスツアー

2019/08/21


南房総の戦跡 赤山地下壕跡の見学
今回の「平和を学ぶバスツアー」で訪れたのは赤山地下壕跡。正式名称は、「館山海軍航空隊赤山地下壕跡」。全長約1.6kmもあり、全国的に見ても大きな壕ですが、資料が残されていないため謎多き場所です。建設時期ははっきりとわかっていないが、ガイドによると昭和10年代のはじめにつくられたという証言もある。しかし、大規模な地下壕が昭和16年の太平洋戦争開戦の前に掘られた例がないことや、建設に携わった館山海軍航空隊兵士たちによる複数の証言から昭和19年以降に建設工事が開始された説が有力で、昭和20年8月15日の終戦の日まで工事が行われ未完成のままであるとのことでした。
豪内の壁や天井は、学徒動員された当時の中学生が、固い岩盤の山をつるはしにより細かく掘った跡が見て取れ、うす暗い中、どれだけ大変な思いをして作業をしたのか、想像することは難しくありませんでした。その他、発電所や応急医務室、士官のガンルーム、薬品庫など内部施設の説明を聞きながら見学をしました。また、居住区近くの私有地にある、現存する最後の戦闘機用の豪は、敵に見つからないよう小さな丘の下にありました。
戦争を知らない親から生まれ、戦争を知るための遺跡なども相続などで取り壊されていくことや老朽化から保存が難しくなることなど、次世代に平和の大切さを繋げていくことがいかに大変なことかを学ぶことができました。

(N)