受けよう!がん検診

2019/03/13

大腸がん
大腸がんは、結腸・直腸・肛門で構成される長さ約2mほどの大腸に発生するがんです。日本人では多くがS状結腸と直腸に発生することが知られています。大腸がんの多くは大腸内側の粘膜から発生します。大腸粘膜の細胞からポリープ(腺腫)と呼ばれる良性の腫瘍が発生し、その一部ががん化して増大したものです。大腸の粘膜に発生した大腸がんは次第に大腸の壁に深く侵入し、やがて大腸の壁の外まで広がり腹腔内に散らばったり、あるいは大腸の壁の中のリンパ液や血液の流れに乗って、リンパ節や肝臓、肺など別の臓器に転移したりします。

検査方法
●便潜血検査

大腸がんやポリープがあると、便が腸内を移動する際に便と組織が擦れて血液が付着します。便に潜むこの血液の有無を調べるのが、便潜血検査です。便の表面を採便用の棒でまんべんなくこすり、2日間分の便を採取します。食事制限の必要もない簡単な検査です。

前立腺がん
前立腺がんとは、男性にだけ存在する前立腺から発生するがんです。初期では尿道や膀胱を圧迫することがないため、ほとんど症状があらわれません。かなり進行した状態になれば、尿が出にくいといったような症状があらわれます。そのため、以前は早期に発見することが難しい病気でしたが、現在は健康診断で実施されるPSA検査という血液検査で発見できるようになりました。前立腺内にとどまっているがんを早期に発見して適切に治療することで完治が可能な病気です。50歳になったら、定期的に血液検査で簡単にわかる「PSA検査」を受けられることをおすすめします。

検査方法
●PSA検査など

血液検査によりPSAの値を調べる検査です。PSA値が正常の値よりも高ければがんが疑われることになり、PSA値が高くなるにつれてがんの確率も高くなっていきます。しかし、PSA値が正常値より高値だからといって、必ずしも前立腺がんであるとは限りません。前立腺肥大症や前立腺炎でもPSA値が高値となることもあります。したがって、PSA値が高い場合には、さらに前立腺がんである可能性を調べるために直腸内触診、画像検査(超音波《エコー》検査、前立腺MRI検査)などを受けましょう。